佐伯良樹展 (2011年11月9日-12月10日)

佐伯良樹展

 かつてアール・ブリュット(生の芸術)にはまって、スイスのローザンヌにあるアール・ブリュット・ミュージアムやドイツ・ハイデルベルクのプリンツホルン・コレクションなどを訪れたものですが、まさか道の駅阿武町で、アール・ブリュット作品展を開くことになろうとは、感慨ひとしおです。美術館やアート・ギャラリーに比べると照明や展示方法について、いたらぬ点が多い現在のギャラリー駅舎ですが、これからどんどん改善していきたいと思っています。

生命誕生

一番のお気に入りはこの「生命誕生」。
 暗い海の中を漂う原初的生命が万華鏡のように増幅されて映し出される様子には吸い込まれるような魅力があります。
 ずっと見ているうちに、中沢新一・ 波多野一郎共著の『イカの哲学』を思い出しました。
 中沢新一は、在野の哲学者が1965年に著した『烏賊の哲学』をもとに思索した本書の中で、イカは「他のいかなる生命もまして、生命をめぐる深遠な思考を、人間にうながす力を秘めている」と述べています。そして、生命には、生殖の際に「個体性(=非連続性)を自ら壊してまでも連続性を自分の内に引き入れようとする原理が働く」というジョルジュ・バタイユの思考が引かれています。

生命誕生  

【プロフィール】
佐伯良樹 (SAEKI Yoshiki)
1989年 山口県萩市に生まれる。
2003年 第9・11・12回山口県盲・聾・養護学校文化祭美術作品展 教育長賞・会長賞受賞
      第4・5・6回キラキラっとアートコンクール優秀賞
2007年 山口県萩養護学校高等部卒業
2008年 アートビリティ登録作家となる。
2009年 2009年アジア・パラアートTOKYO展 入選
      第15回山口県障害者芸術文化祭(絵画の部)県知事賞
      山口福祉大学第3回喜福祭 図書館にて作品展
2010年 第1回パラアート全国展「異才たちの輝き!」入選
     「2人展 器と絵」内村幹雄と佐伯良樹@ギャラリー ラ・セーヌ(山口市)
2011年 アート・ルネッサンス2011 入選
      第2回なかがわまちアートフォレスタ2011 入選

象 海底の舞
海底の舞


風船の樹の下で 闘牛
風船の木の下で 闘牛


ほかにも十数点の作品が展示されています。